北の言葉:7 この舞台にできるだけ長く立っていたいんです
「このお笑いの舞台に、できるだけ長く立っていたいんです」
-芸歴8年を数える齢34の芸人
170425@sapporo 花開いた「きたこぶし」
木戸賃はわずか100円。
お世辞にも「売れている」とは言えないのに、その目は穏やかだった。
それでいて、決して何かをあきらめているようには見えない。
目の前の人々を笑わせる、そのことに人生をかけてゆく。
華やかなステージなどなくたって、道をあきらめることなく、
人は希望を持って生きてゆけるのだと思えた。
そういう、いわばありふれた「生」を記録していきたい。
凡なる人々が己を投影できるような。
他者を見つめて、よく似た己がそこに見えた時、
「ひとりじゃない」と思えるのかもしれない。
僕は、彼に同じにおいを感じた。